ATTAC関西グループの喜多幡です。
9月から11月にかけて、5回連続でパレスチナ問題の学習会を計画しています。
大変無謀な企画ですが、来年になったらますます開催困難になると思われますので、敢えてこの時期に開催することなりました。
「わかったつもり」の戦後世界についての認識が、大きく変わるかも知れません。
関心と時間のある方はぜひ!
全部参加できなくてもかまいませんが、第2回以降は定員を超える場合、事前に申し込んでいただいている方を優先させていただくことがありますので、なるべく事前にお申し込みください(参加費は各回、会場でお支払いください)
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パレスチナ問題連続学習会
パレスチナのガザ地区で、「イスラエル建国」つまりパレスチナの人々にとってはナクバから70年にあたる今年、3月末からガザ地区の広範な団体の呼びかけで「帰還のための行進」が行われています。境界線に向けた非暴力の平和的行動に対してイスラエル軍が射撃を繰り返し、多数のパレスチナ人が死傷しています。
イスラエル政府による不当な占領・封鎖と暴力に対して国際的批判が高まっている中、日本では安倍政権の下でイスラエルとの軍事技術協力や経済協力が急速に進められています。
オスロ合意による中東和平の現実性が遠ざかる中、米国トランプ政権による米国大使館のエルサレム移転、イスラエル国会における「イスラエルはユダヤ人の国家である」とする基本法の制定など、占領と入植の現実を固定化し、パレスチナの人々の権利の実現を不可能にする動きが強行されています。これらは植民地主義とレイシズムを否定する現行国際法秩序の根本的な転換をもたらそうとする動きであり、その影響はパレスチナだけにとどまるものではありません。
この問題についての日本における報道の多くは断片的であり、問題の歴史的背景や、イスラエルの圧倒的軍事力とガザの人々の絶望的な苦境という現実を、「宗教対立」・「暴力の連鎖」という印象によって見えなくさせています。
パレスチナの人々と連帯し、公正な平和をめざす運動を継続、拡大していく上で、パレスチナ問題を生み出してきたシオニズムの問題の歴史と、その中での国際社会の責任、日本の関わりについて私たち自身の理解を深め、積極的に議論を作り出していくことが重要であると考え、下記の連続学習会を計画しています。ぜひご参加を。
講師:役重善洋さん(パレスチナの平和を考える会)
第1回 9月29日(土) 「米国大使館エルサレム移転と帰還大行進の歴史的意味」
第2回 10月13日(土) 「ジェンタイル・シオニズムとイスラエル国家」
第3回 10月27日(土) 「中東和平とオスロ合意」
第4回 11月17日(土) 「“反ユダヤ主義”をめぐる議論」
第5回 11月24日(土) 「日本とパレスチナ問題、BDS運動の経過と課題」
時間: 午後6時半〜8時半
場所: エルおおさか(京阪/地下鉄谷町線 天満橋下車徒歩5-7分)
第1回は701号室(定員54)、第2−5回は707号室(定員18)
参加費:毎回1000円(割引希望の方は応相談)
☆通し参加を申し込まれた方は第2回以降各800円
講師のプロフィール
役重善洋さん
京都大学大学院・環境学研究科修了。大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員、博士(人間・環境学)
(パレスチナの平和を考える会)事務局長
近著「近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム - 内村鑑三・矢内原忠雄・中田重治におけるナショナリズムと世界認識」(インパクト出版会、2018年3月刊)
主催:パレスチナ問題連続学習会実行委員会
賛同団体(50音順):ATTAC関西グループ/関西共同行動/
パレスチナの平和を考える会
申し込みおよび問い合わせは、
ATTAC関西グループ(090-4280-3952 喜多幡)
または
パレスチナの平和を考える会 palestine.forum@gmail.com
まで
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各回の内容
第1回 米国大使館エルサレム移転と帰還大行進の歴史的意味
・エルサレムの政治化と欧米植民地主義
・「世紀の取り引き」とその挫折
・エジプト・シリア・ヨルダン情勢と表裏一体のパレスチナ問題
・帰還大行進:封鎖下ガザからのメッセージ
第2回 「ジェンタイル・シオニズム」とイスラエル国家
・キリスト教シオニズムの歴史
・AALAに拡がるジェンタイル・シオニズム
・日本人シオニスト団体について
・キリスト教シオニズムに対抗する動き
第3回 「中東和平」の挫折とイスラエル国家
・オスロ合意が残した構造
・イスラエル社会の右傾化と政治の変質
・「平和と繁栄の回廊構想」の政治的意味
・本当の平和を実現する鍵は何か
第4回 「反ユダヤ主義」をめぐる議論
・EUにおける「反ユダヤ主義」の定義問題
・サイモン・ウィーゼンタール・センターの動き
・イスラエルが拡げる反ユダヤ主義
・各国右派勢力のイスラエル接近
第5回 日本とパレスチナ問題、BDS運動の経過と課題
・アラブ・ボイコットとBDS運動
・BDS運動の成果
・BDS運動に対する対抗運動
・日本におけるBDS運動とその課題