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飯田哲也『エネルギー進化論: 「第4の革命」が日本を変える 』(ちくま新書)

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      okabyです。
    飯田哲也さんの『エネルギー進化論―「第4の革命」が日本を変える』は、とても勉強になりました。

    ■第70回例会
     日本全国一斉上映会「第4の革命―エネルギー・デモクラシー」
      1/14(土)@神戸アートビレッジセンター
     詳細は後記または、」http://civil-society-forum.com/?p=845

    ■協賛企画
     「第4の革命 -エネルギー・デモクラシー」上映会 @京都
      1/14(土)18:30@ひと・まち交流館 京都
     詳細は、http://www.4revo.org/archives/1215

    と、自主上映会もありますので、本の紹介を。

     農業革命、産業革命、IT革命に次ぐ「第4の革命」として、自然エネルギーへの転換について、飯田さんによれば、
    <「第4の革命」が世界を席巻しているにもかかわらず、いわゆるグリーン・エコノミーにおいては、日本は完全な負け組に入っている。
    いささか先走って結論めいたことを言いますが、自然エネルギーの分野で日本企業が後塵を拝している最大の理由は、日本政府が掲げた「原子力立国」というエネルギー政策の方向性が、時代の流れに逆行し、完全に間違っていたことに由来します。>(50〜51ページ)
    とのことで。

     そして、、
    < 自然エネルギーの歴史を概観するときには、比喩的な表現になりますが、「4つの波」が段階的に押し寄せるようなイメージを描くことによって、自然エネルギーが成長した本質的な要因を理解することが容易になります。
    「4つの波」は、仝胸厠呂鬚瓩阿辰届請茲行われた1970年代、∪侈に代わるエネルギーが模索され始めた1980年代、5じ変動が地球的な課題として認識され始めた1990年代、ぐ汰簡歉秕紊陵由から自然エネルギーに期待があつまった2000年代、という具合に10年スパンで押し寄せました。>(60ページ)
    ということで、
    スウェーデンでの原発国民投票など1970年代から1980年代には、原発に賛成か反対かという二項対立の対決姿勢から、もっと建設的な未来志向の対話型あるいは協力型に政治状況は大きく変化しています。

     こうした政治状況の変化も含めて、「エコロジー的近代化」について、次のように定義づけています。

    <「エコロジー的近代化」とは、一言でいえば「環境政策に経済原理(とくに市場メカニズム)を活用し、同時に経済政策に環境原理を導入する」ことを示す>
    <スウェーデンの原発国民投票では、賛成か反対かという二項対立の政治決定モードから、協同で建設的な議論をし、持続可能な社会をつくりあげるモードへ転換した。
    それまでの政策決定は、原子力推進・反対に象徴されるようなイデオロギー的な二項対立だったが、これが対話と協力にもとづく建設的な決定の方向に変わったのである。
    これも政治面から見たエコロジー的近代化と呼ばれる。>
    (94〜96ページ)

     「エコロジー的近代化」に向けて、二項対立的でない建設的な政治的働きかけに関して、飯田さんの実践については、1999年11月に発足し衆参あわせて総勢275名となった超党派の自然エネルギー連盟を結成させた経験が次のように語られています。
    その際には、<原発論争はとりあえず横に置いて、現実的に機能する法律をつくろうと考えていた>わけで。

    <3・11以降、状況はかなり変わりましたが、当時の国会における自然エネルギー推進派の立場は、3重のレッテルを貼られていた少数派でした。
    1つ目のレッテルは「脱原発派である」。
    2つ目は「環境派」である。
    そして3つ目は「左翼である」。
    自然エネルギーを推進しようとする人は、本当かどうかは別に、そのようなマイノリティとしてみられていた。
    福島瑞穂議員は、脱原発派で環境派で左翼と見られており、しかも女性ですから、本当に少数派だったのです。
    こうした状況をみて、わたしは逆向きのレッテルが必要だと考えました。
     反原発、反権力という70年代からの流れもあって、多くの左翼の人たちは自然エネルギーの推進派になっていました。
    しかし賛同者を増やすために、「日本の美しい国土を愛する保守の人も応援しなければならない」というロジックを用意し、クリーンなタカ派的存在であった自民党の愛知和男議員に相談に行きました。
    愛知さんは「是非やりましょう」と乗ってくださった。
    次に、「自然エネルギーは、環境問題への対応としてもちろん最も有望なエネルギーですが、新しい事業をつくることができるので、地域経済の活性化にもプラスになります」というロジックを用意して、自民党の河野太郎議員や梶山静六議員(個人)たちに相談にいき、彼らからも賛意を得ました。>(132〜133ページ)

     立場の違う人にとってもその人の価値観にあわせてメリットを語ることで、「敵を倒すのではなく、味方にする方法」にはとても感心しました。

     序章では、「自然エネルギー懐疑派への反論」ということで、
    批判ー然エネルギーの国とは高い
    批判⊆然エネルギーは不安定だ
    批判自然エネルギーは非現実的だ
    批判ぜ然エネルギーは産業経済的にマイナスだ
    批判ゼ然エネルギーも環境を破壊する
    という点について、逐一反論をされていますが、
    とくに、<批判ぜ然エネルギーは産業経済的にマイナスだ>に対する次の反論は、なるほどなと納得しました。

    < 自然エネルギーの最大のメリットは、急激に変動する化石燃料とは違って、エネルギーコストを長期固定できることによって、化石燃料の価格変動のリスクを小さくできることです。
     また、自然エネルギーのような小規模分散型の電源が無数にある方が、大規模集中型電源に比べると、安定供給上も有利なのです。
    かつて、京都大停電(1999年)を引き起こしたのは元はといえば、高浜原発の自動停止が引き金でしたし、トラブル隠しによって東京電力の16基の全原発が停止命令を受けた2003年、中越沖地震の直撃を受けて全停止した柏崎刈羽原発(2007年)と、いずれも原子力発電がいっせいに止まることによって、引き起こされた供給不安でした。
    そして今回の東日本大震災では、実際に「計画停電」が行われ、企業の生産活動も市民生活にも多大な影響をもたらしたことを再確認する必要があります。
    ・・・・・・・・・・・・・・
     たしかに、今の日本の電力供給に対して、企業が不安や不満を持っていることは間違いありません。
    その不安や不満のはけ口として、自然エネルギー拡大や原発が再稼働できないことに矛先が向けられているようです。
    ところが、右で確認したとおり、事実をしっかりと見極めると、途中で論理がすり替わっていることがわかります。
     にもかかわらず、「海外に逃げる」という物言いは、正確でも誠実でもないと思います。
    海外進出する企業の理由の多くは、人件費と税率・関税などが占めています。
    企業の電気料金の負担は、製造品出荷額の1・3%にすぎず、電気料金の値上げが企業の競争力に致命的な影響を及ぼす水準ではなく、省エネ投資によっていっそうのエネルギー効率化を高めることで、競争力を高めることも可能です。
    もう少し、事実に基づいて、冷静で誠実な議論をすることが必要でしょう。>(20〜22ページ)

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    • 2012/05/29 6:08 AM