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島田市の震災がれき受け入れに関する、安斎育郎さんの見解について

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     okabyです。

     先日、市民社会フォーラムML上で、震災がれき処理と放射線リスクにかかわって、放射線防護学の専門家・安斎育郎さんの見解をめぐって議論が交わされたので、安斎さんが所長をされている安斎科学・平和事務所に、下記内容をメールにて問い合わせました。
      ↓
    ========================
    昨日の青山学院大学でのシンポジウムでのご発言について、教えていただきたいことがございます。
    http://www.ri.aoyama.ac.jp/index.html

     講演を聞かれたある方によると、安斎先生は<「瓦礫分散処理」には反対である。「現地処理」が原則>と主張されたとのことですが、
    http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-March/015547.html

     島田市の瓦礫受け入れについては、下記記事で支持を表明されています。
      ↓
    中日新聞1月28日より
    http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120130151148519
    < 安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)の話 放射性物質の処理は拡散させずに閉じ込めるのが原則だが、島田市が受け入れる1キロ当たり13ベクレルや40ベクレルというのは、自然界の放射線よりも低い。埋める基準の500ベクレルというのも相当低く、全くと言っていいほど問題はない。困っている被災地を助けようとの善意の支援で、良いことではないか。>

     ネット上で不正確な情報が拡散されているかもしれないので(700人以上が登録している市民社会フォーラムのメーリングリストにも流れています)、この点について、安斎先生の発言を正確に教えていただけないでしょうか?

    =========================

     上記質問について、安斎さんからご返信があり、ネット上で公開許可いただいた回答と資料を掲載いたします。

     安斎さんによれば、中日新聞の記事は、文字数の制約などもあって電話取材時のコメントの一部が紹介されたものであり、安斎さんとしては、基本的にはがれきの集中管理を主張しており、島田市も国にそのように提起することを望んでいる、とのことです。

     より詳細には、以下の寄稿文を資料としていただきました。

    =========================
    ※『平和友の会』2012年2月号「世相裏表」原稿

    がれきをどうするのか?

     最近、福島原発事故でばらまかれた放射性物質や、除染作業などで放射性廃棄物を地方に分散しようとする動きが見られる。被災地を汚染したままに放置しておくのは復興の妨げになる、何か少しでも被災地のリスクを軽減するために力になれないか、といった気分はごく自然のものであろうし、それ自体は未曾有の災害を体験した人々へのシンパシーとして貴重なものかもしれない。しかし、そうした気分と放射線防護学的に好ましいと考えられる方法との間には乖離があると感じざるを得ない。
     先日も、中部地方のある新聞社から、静岡県島田市が東北地方の被災がれきを引き受けるための試験溶融を行う計画について電話取材があったが、私の見解として新聞紙上に出されたコメントが、「放射性物質の処理は拡散させずに閉じ込めるのが原則だが、島田市が受け入れる1キロ当たり13ベクレルや40ベクレルというのは、自然界の放射線よりも低い。埋める基準の500ベクレルというのも相当低く、全くと言っていいほど問題はない。困っている被災地を助けようとの善意の支援で、良いことではないか」という形で掲載されたため、地元の関係者の間で「驚きと疑問の声が上がっ」た。
    担当記者がまとめた舌足らずの記事が真意を伝えずにかえって誤解を生むことは珍しくない体験だし、そうした報道の果てに「安斎さんも御用学者に分類されました」などという声も伝えられてきたりする。
    幸い、この記事を読んだ方から「安斎さんが話したことの一部だけが報道されたのではないか」などの丁寧な問い合わせがあり、以下のように私の真意をお伝えする機会はあったが、引き続き報道関係との付き合いはなかなか厄介だ。

     「福島原発事故処理の過程で発生している放射性物質については、放射線防護学的には、事故原発周辺地域で残念ながら100年単位で生産や居住に適さなくなった地域があるので、地元の合意を得てそこに(次の災害にも耐えられるような)2重の防護壁を築き、その中に封じ込めて集中管理することが好ましい。
    今一番問題となっているセシウム137の放射能は、10分の1に減るのに約100年かかる。危険物は「集中管理するか、分散管理するか」のいずれかだが、この種のものは一箇所に囲い込んで集中管理しておけば、別の方法が開発された場合にも切り替えが可能だが、分散するとそれも出来にくくなる。
    高レベル汚染地域に2重の防壁を築いて、そこに津波によるがれきや放射性廃棄物を封じ込めれば、がれきそのものが、その下にある放射性汚染物質から放出される放射線を遮蔽する役割も果たすし、防護壁が内部の放射線を外に出さないための遮蔽の役目を果たして、防護壁の外側の地域の放射線レベルを低下させる効果もある。
    私は、防護壁の屋上は太陽光発電所としても活用できると考えている。
    事故で発生した汚染物質を福島以外の地方に分散する前に、国が集中的に管理する方針をしっかりと見定めることが重要だ。
    東京などいくつかの地域で、汚染物や木材チップを引き受ける動きがあるが、それ自身は災害のリスクを被災地任せにしないで、被災地の人々の心に寄り添ってリスクを分担するための善意の表れかもしれないにしても、本来国が明確化すべき廃棄物の集中管理という大方針を明確にしない中で起こっていることだ。
    なお、これに伴うリスクの程度を放射線防護の観点から評価してみろと聞かれれば、放射線の影響を苦にするようなレベルではないことも事実だが、個別の事例について計算すれば、とんでもない放射線の影響をもたらすということにはならないにしても、本来は国が早く大方針を明確にして一括管理することが好ましい。」

     原発事故ではいろいろな放射性物質が放出されたが、広島原発の数百倍放出されたというセシウム137は、放射能のレベルが10分の1に減るのに約100年かかる。
    大変残念だが、事故原発の周辺にはおそらくは100年単位で居住や生産に不適切な地域が(同心円状にではなく)悪魔がべロリと舌を出したように形成されてしまった。
    もちろん地元自治体住民の意向を踏まえた上での話だが、私はこの「高度汚染地域」を堅牢な防護壁で囲み、その内部に津波で生じたがれきや除染作業で発生した放射性廃棄物を集約し、国が一括集中管理することこそが好ましいと考えている。
     もちろん、現実には、山あり谷ありの地形なので、短期間に「万里の長城」のような囲い込みを作ることは可能ではないだろうし、急峻な谷や崖には事実上人が立ち入ることもないので、何が何でも無理に囲い込む必要もない。
    だから、高レベル汚染地域の中の比較的なだらかな地域を囲い込み、そこにがれきや廃棄物を搬入する。
    一つの囲い込みエリアだけで足りなければ、いくつかの囲い込みを作ればいい。輸送路の確保や作業者の被曝を極小化するための工事用車両やクレーンの工夫などの課題もあるが、国が放射線防護学的な見地から「集中的保管管理」の方針を早期に定め、その具体化のためのプロジェクトを強力に進めれば十分に可能なことだ。
    福島任せにしないで各自治体も協力すべきだという気持ちは気持ちとしても、こうした原則的な大方針は、何よりも国全体の安全確保の観点から政策を定めるべきだ。

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      • 2019.09.20 Friday
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      • 2018/01/29 8:06 AM
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