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日本に左派の反緊縮運動を 

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    日本に左派の反緊縮運動を 
    松尾匡

    ・・実現した反緊縮政策は首尾上々

    実際には、これまで政権について、反緊縮政策を進めることができたのは、
    どちらかと言えば穏健派が主導する政権です。
    いずれも目下のところは首尾は上々。
    以下、IMF公表のデータを使って三例紹介しましょう。

    カナダで2015年に緊縮派の保守党政権を倒して政権についた
    中道左派の自由党は、3年間で250億カナダドルの財政赤字を容認し、
    計600億カナダドルのインフラ投資を公約して選挙を闘っていました。
    実際この2年間で700億ドルほど歳出を増やし、
    2015年に0・94%だった実質成長率は2017年に3・04%へ増加。
    雇用はこのかん44万人増えて、2015年に6・9%だった失業率は、
    2017年末時点で5パーセントにまで下がっています。
    このかん、2015年に二度の利下げをしたまま、
    2017年秋の利上げに至るまで、緩和的な金融政策運営が続いていました。
    財政・金融双方の積極政策が功を奏していると言えます。

    2015年にはポルトガルでも保守系の緊縮派から社会党政権に交代し、
    共産党など左派3派の閣外協力を得て緊縮政策から転換しました。
    その結果、景気が拡大して2015年に12・4%あった失業率は
    劇的に低下して、2017年には9・7%にまで下がっています。
    するとかえって財政赤字は減り、公的債務のGDP比も下がっています。
    この「奇跡」は「ポルトガル新時代 反緊縮のたたかい」と題して、
    『赤旗』で2018年1月14日から連載記事になっています。

    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/b39dfef425d81befd7ff74bd11dda8f2
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/4fe92e9296d0c35db52deba791f398bc
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/23f92263178e650dc727ab09783fbf3d
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/1d00d12f0415872aaaa2e840277064f7
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/8b0b9a80b27b4a46298da48367843c67
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/e08de0573799ac5e3f8308a8a4a7296c
    https://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/7045c4ad504b41e4c11175e4040cc247

    2014年のスウェーデン総選挙では、それまで緊縮政策をとってきた
    保守中道政権が敗北し、社民党・環境党連立に左翼党が閣外協力
    する少数与党政権が成立しました。
    そのもとで財政拡大と、金融引き締めから金融緩和への転換がなされ、
    それまで低迷していた景気が拡大。
    20万人余の雇用増で、失業率は2014年の7・9%から2017年の
    6・6%に低下する一方、財政収支は税収増によりかえって黒字化しています。

    実は、スウェーデンの中央銀行は、政権交代前の2012年に、
    私がIMFのウェブデータから確認できるかぎりでははじめて、
    中央政府に対する債権(おそらくほぼ国債)を保有していますが、
    2015年にはその額を前年比15倍に増やし、
    以後もその保有水準を増加させ続けています。
    つまり、政権発足時点の赤字財政政策は、中央銀行による国債買い入れで
    結果的にバックアップされたと考えられます。
    この結果、中央銀行の出したお金であるマネタリーベースは、
    2014年と比べて2016年には倍増しました。
    ・・

    せめて民主党政権時代にでも日銀マネーで金に糸目をつけない反緊縮政策が
    とられていたならば、公約は実現でき、景気は回復し、震災復興はでき、
    民主党政権は続いていたでしょう。
    秘密保護法も安保法制も共謀罪法もなかった。
    死ななくていい人の命がどれだけ救われたか。
    壊れなくてもいい家庭がどれだけ壊れなくてすんだか。
    どれだけの若者の人生が狂わなくてすんだか。
    その後、安倍政権下であれだけお金が作られてハイパーインフレにも
    円暴落にも全然なっていないのですから、もっとデフレだったあの頃
    やっておけば、弊害は何もなくいいことばかりだったはずです。

    しかし、私はまだあきらめていません。
    現状では、いまだ十分にデフレ脱却ができておらず、多くの庶民に景気の
    恩恵が及んでいない状況ですから、今この主張をひっこめる必要はありません。
    また、将来本当に人手不足が進行してインフレ圧力がかかる時代がきても、
    大企業や富裕層への負担を高めればよいので、
    庶民のための財政支出を豊かにすることをあきらめる必要はありません。

    (「そろそろ左派は〈経済〉を語ろう」亜紀書房、あとがきにかえてより抜粋)

    ==
    ==

    (著者から皆様へ)

    左派は貧困や不平等の問題に取り組む人々、と一般的に言われています。
    それがほんとうならば、そろそろ日本の左派も従来のレッテルや思い込み、
    しがらみから自由になり、真に多様性に富んだ経済政策の議論を始めるときでは
    ないでしょうか。
    そんな切実な想いからこの本に参加しました。
    お読みいただけたらとてもうれしいです。 ブレイディみかこ

    コービンとかサンダースとかメランションとか、
    向こうではガチ左翼がウケてるようだけどなぜ?
    なぜ既存中道左派・リベラル派は世界中で嫌われてるの?
    どうすれば安倍・トランプ・ルペンらの爆走を止められるの?
    答えは今世界中で掲げられているスローガン、「反緊縮」にあります。
    反緊縮って何だ?ーーこれだ! 松尾匡

    左派を「サヨク」として否定したり小馬鹿にするのは簡単です。
    しかしそんな馬鹿らしい議論の土俵には乗りたくないし、だったらテンプレ化
    されたサヨクにかわる左派を創り出していけばいいじゃないか。
    デフレの波が社会的なデフレーションと憂鬱な空騒ぎを起こしているなか、
    絶望や諦念とは違う道筋。
    幸いに歴史的にも世界的にも先行者たちがいます。
    少しだけ過去に謙虚になることで、大きな未来を得られるかもしれない。
    そういう願いを込めて、松尾さんとブレイディさんの胸を借りて
    お話させていただきました。
    経済という左派の本丸を左派に取り戻さなければならないという一念です。北田暁大

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    • 2018/05/01 1:29 PM