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7月メール通信「司法に問う 〜TPPは違憲!」(池住義憲)2

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    <2018年7月メール通信> BCC送信
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    『司法に問う 〜TPPは違憲!』
         2018年7月11日
         池住義憲
        (TPP交渉差止・違憲訴訟の会代表)
    ◆司法に問う
     このまま環太平洋経済連携協定(TPP)が進められたら、大変なことになる。私たちの暮らしに欠かすことができない食の安全・雇用・賃金・医療・安価な医薬品などが、著しく脅かされる。極端な秘密主義が貫かれ、交渉内容と経過は政府によってコントロールされ、国会議員にすら開示されない。
     そうした危機感から、2015年5月、私たちは東京地裁に「TPP交渉差止・違憲訴訟」を起こしまた。原告は、計1,582人。裁判所に求めたのは、 TPP交渉を差止めること(2016年2月TPP協定署名後は「交渉差止」を「締結差止」に変更)、 TPPが違憲であることを確認すること、そして 国賠法1条1項に基づいた損害賠償、この三つです。TPPの違憲性を司法に問うたのです。この裁判を支援するため、私たちは提訴に先立って、2015年1月、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」を設立しました。会員は現在4,800人を超え、全国に広がっています。
    ◆裁判の経緯
     第一審は、2015年5月提訴後、計7回の口頭弁論が持たれました。しかし十分な審議は行われず、必要な証人尋問も行われず、2017年1月に結審。同年6月、東京地裁民事第17部は、問答無用の不当な判決を言渡しました。裁判所は、政府の重大な違憲行為に目をつむりました。憲法判断を避け、「憲法の番人」の責任を放棄したのです。これは、司法の自殺行為。私たちは、東京地裁が自らに課された責務を放棄したことに強く抗議し、すぐに東京高裁に控訴しました。
     第二審でも東京高裁は、追加立証を一切認めませんでした。そして2017年11月の第1回控訴審期日において、なんと即日結審!? 2018年1月、東京高裁は私たちの訴えを審議することなく退け、請求をいずれも却下・棄却しました。
     控訴審判決のなかで、一つだけ評価できるところがありました。それは、:
      「種子法の廃止については、その背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」
    と判示したことです。これは、これまで私たちが提起し続けてきたTPPの問題点のひとつです。政府はTPPを先取りするかたちで、国内では着々と法改正を進めました。その代表格が、主要農作物種子法(種子法)の突然の廃止です。2017年4月に種子法廃止を可決し、2018年4月から施行されているのです。
     しかし控訴審判決は、TPPが今後の社会に与える他の重大な影響を多々見過ごしているので、私たちは本年2月、最高裁判所に上告しました。通常、最高裁では、憲法問題や判例違反の問題など限られた問題のみが取り扱われます。新たな取り調べや証人尋問が行われることはあまりありません。しかし本訴訟は、TPPが含んでいるISDS条項(投資家対国家の紛争解決)によって日本の司法制度自体が否定される、という憲法上の問題を提起しています。そして何よりもTPPによって広く市民にもたらされる不利益は、いずれも憲法が保障する人権の問題です。最高裁で審理されるべき価値のある裁判なのです。
    ◆TPPは無くなっていない
     TPPは、無くなっていない。終わっていない。2017年1月、米国がTPP離脱表明した後も、米国を除く11ヵ国で““新しい国際約束の枠組み”(TPP 11)を早期に発効させるための交渉が、日本主導で進められました。同年11月には大筋合意となり、本年3月、チリ・サンディエゴで署名されました。
     この新協定「TPP11」は、米国の復帰を前提としつつ、農産物や工業製品の関税分野での合意内容は変えず、高い自由化水準を維持しています。その一方で、米国が強く主張している医薬品データ保護などの貿易・投資ルール計2項目は、凍結されたままです。
     日本政府は、3月27日、TPP11承認と関連10法の改正事項を一括したTPP整備法を閣議決定。そして政府・与党は十分な審議を行わないまま、5月24日までの衆院で、続いて6月29日参院で、それぞれ、TPP11承認とTPP11関連法両方を強行可決させてしまいました。国会論議で多くの問題が指摘されたにもかかわらず、懸念される課題が一切払拭されないままに、です。これで日本は、国内手続きをほぼ終了したことになります。他国の作業・手続きが順調に進めば、2019年早々にも発効することになります。
     このように、今や世界で自由貿易圏づくりに最も積極的な安倍政権に対して、保護主義に傾く米国はどうしているか。トランプ米大統領は、貿易不均衡を理由に、TPP協定を土台とした日米2国間の貿易協定(FTA)を、依然強く主張しています。日欧EPAを含め、日本の農林水産業、日本の経済にとって厳しい局面を迎えています。RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の早期妥結にむけた閣僚会議なども、TPPをベースとして、TPPのかたちを変えて、TPPを生き延びさせようとしています。TPPは、無くなっていない。
    ◆新たな訴訟を準備
     私たち訴訟の会は、いま、あらたな訴訟の準備を進めています。今秋に第3次訴訟として、「種子法廃止と食の安全基準の改定に関する訴訟」を東京地裁に提訴する予定です。
     主要農作物種子法(種子法)は、稲や大豆、麦などの主要農作物の種子の生産と供給を守るため、1952年に制定された法律です。都道府県の管理のもとに種子を安定的に生産し、供給することを定めており、この生産・供給にあたっての都道府県・国の責任や役割を定めていました。この法律に基づいて日本ではこれまで、稲などの種子が各都道府県の農業試験場で厳格な検査を受けて生産され、かつ、それらの種子が地域ごとに奨励品種と指定され、国や都道府県から様々な優遇措置を受けてきました。コシヒカリ、あきたこまちなどのブランド米などがその一例です。
     しかし、この法律が突然廃止に! 政府は2017年4月に種子法廃止を可決し、2018年4月から施行。国は、国民の基礎的食料である米、麦、大豆の種子を国が守るという政策を放棄したのです。
     種子法廃止により、今後、種子の生産に関し、都道府県や国が投じる予算が大幅に減少することが予想されます。将来的には遺伝子組み換え食品(GMO)を製造するモンサント社などの外資企業が、日本の種子市場に大幅参入してくることになります。これは、日本の食の安全、食料巣兼が脅かされることであり、大変深刻な問題です。
     裁判では、国を相手に、行政訴訟として法律や憲法で認められている当事者の権利や地位について、確認を求める訴えをします。種子法廃止が憲法違反であることを述べ、具体的には、採種農家が種子法に基づいて種子生産できる地位を裁判所に確認させる。一般農家が種子法の下で生産された良好・安全な種子を購入できる地位にあることを確認させる。一般消費者が種子法の下で生産された種子から良好・安全な農作物を購入できる地位にあることを確認させる。こうしたことを司法府に訴えます。
     多くの自治体や生産者・消費者からは、すでに「種子の安定供給」「価格の安定」「知財流出」への懸念や、「食の安心・安全」に対する不安が出されています。地方自治体による意見者等の提出や、野党6党による「主要農産物種子法を復活させる法案」も提出されています。兵庫・新潟・埼玉の各県は、本年3月、必要な財政上の措置を講ずることを明記した県独自の「主要農作物種子条例」を制定・公布し、北海道も同様の条例制定が進められています。
     私たちの闘いは、これからも続きます!(了)

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    • 2018/07/12 2:02 AM
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