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社会保障費が<我が国財政の悪化の最大の要因>?−税収減をもたらした財務省の無反省

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    Okabyです。

     

    昨日は「終末期医療の医療費は無駄なのか?」について書きました。
    http://civilesociety.jugem.jp/?eid=39420

    終末期医療の医療費を削れという、財務省の財政再建の発想がいかに倫理的にも実証的にもダメなのかがよくわかる一例ですが、より視野を広げてみるならば。

    (なお、日本はいくら国債を増やしても財政破綻などしない、増税がすぐできないデフレ期にはむしろ日銀の緩和マネーで国債増発すべきだという主張に私も大賛成ですが、そういう反緊縮・統合政府論を脇に置いて、ここでは国の借金をどうするかという「財政再建論」の認識枠組みの中からでも言えることを述べます。)

    財務大臣の諮問機関「財政制度等審議会」が昨年11月20日に出した「平成31年度予算の編成等に関する建議」
    https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia301120/04.pdf
    であらわになっています。

    総論で「平成財政の総括」で、財務省・財界なりに財政再建が失敗したことを述べていますが、3ページに、彼らも所得税と法人税を下げ続けてきたことで税収減となっていることを認めています。資料も参考ください。
    ===================
    税収については、消費税率の導入・引上げを行ってきたにもかかわらず、平成2年度(1990 年度)と平成30 年度(2018 年度)の税収はほぼ同水準に留まっている。
    これは、バブル経済の時期に大きく膨張した土地や株式の譲渡益や利子等に係る所得税収が剥落した要因もあるが、
    景気対策として所得税や法人税の制度減税を重ねてきた要因も大きい。〔資料機檻押檻魁■柑仮函
    ===================

    もちろん、その前段には、
    ===================
    平成に入ってからの債務残高の累増要因の約7割は、社会保障関係費の増加及び税収の減少によるものであり、更に地方交付税交付金等における一般会計からの補填部分を含めれば、約8割を占める。〔資料機檻押檻瓜仮函
    我が国の社会保障制度は、国民自らが高齢や疾病等のリスクを分かち合い支え合うとの考え方の下、受益と負担の対応関係が明確な社会保険方式を基本としている。
    しかし、現実には保険料より公費への依存が増しており、しかも本来税財源により賄われるべき公費の財源について、特例公債を通じて将来世代へ負担が先送られているため、受益と負担の対応関係が断ち切られている。
    負担の水準の変化をシグナルと捉えて受益の水準をチェックする牽制作用を期待できないまま、給付(受益)の増嵩が続いており、我が国財政の悪化の最大の要因となっている。〔資料機檻押檻音仮函
    ===================

    つまり平成30年間で社会保障費が増えてそれが国債の7割を占めており、それが<我が国財政の悪化の最大の要因>だというわけです。

    しかし、おかしいですよね。<所得税や法人税の制度減税を重ねてきた要因>も認めているならば、じつは税収減こそが<我が国財政の悪化の最大の要因>とも言えないだろうかと。
    税収を増やせなかった穴埋めを国債でまかなってるのに、自然増として必然的に増加する社会保障費が大赤字の原因だとして、減らしてきた法人税と所得税を引き上げるのではなく、社会保障費の負担増・給付削減をさらにしようというわけです。

    では、平成の「失われた30年」にどれだけの税収が失われたかというと。
    例えば、これが参考になります。
    兵庫県保険医協会の「政策解説 グラフで見る「財政危機」論のウソ・ホント」 
    http://www.hhk.jp/senmonbu/seisaku/181105-112711.php

    この解説記事によると、
     <まず税収不足の実態について検証する。図3は、90年度以降の主要3税(法人税・所得税・消費税)の推移である。
     法人税は一度も90年の水準に達することなく、2015年度までに計170兆円の税収減となっている。所得税も2015年度までに計223兆円の税収減である。増収は消費税だけで、2015年度までに計123兆円の増収である。>
    <減税については図4にあるように、法人税率は88年の42%から2018年23.2%までほぼ半減している。さらに「研究開発減税」など、利益の一定範囲を課税対象から除外する「課税ベースの縮小」も行われている。所得税については、株式譲渡等の分離課税分の税収減が、所得税減収の要因であると、財務省は指摘している。
     仮に、財務省が「基準年」とした90年度以降、90年度並の法人税、所得税が確保され続けていたとすれば、392兆円もの税収が確保され、同期間の社会保障関係費増230兆円を差し引いても、なお財政に162兆円の余裕があったことになる(図5)。国債発行の最大要因は社会保障関係費の増加ではなく、税収減なのである。>

    法人税と所得税を90年度並みにしておけば400兆円近い税収増になり、30年間で社会保障関係費が230兆円増えても、160兆円余分ができたのであり、
    プライマリーバランスもとっくに達成し、もっと社会保障や教育に予算がまわせたはずなのです。
    あるいは、2度にわたって消費増税をして経済成長を鈍化させることはなかったでしょう。

    以上のように、財政再建の失敗は財務省にこそありでしょう。
    この失敗を何ら省みずに、消費増税、法人減税、社会保障負担増・給付削減の計画を「骨太の方針」に盛り込んでいるのですから、
    こんな無責任・無反省で国を滅ぼそうとする財務省関係者に、勉強を教えてもらっているようではダメですね。


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