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笹川平和財団の問題性

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     東京の杉原浩司です。
    先日、笹川平和財団が主催するP・W・シンガー講演会(2月28日)の案内を
    転送紹介したのですが、それに対して、パリ在住のコリン・コバヤシさんから
    以下の指摘を受けました。私自身、笹川財団の問題性に関する認識は不十
    分だったと思います。貴重な内容ですので共有したいと思い、ご本人の了解
    を得て転送します。ぜひご一読ください。[転送・転載歓迎/重複失礼]

    ……………………………………………………………………………………………

    杉原さま

     ご無沙汰です。コリン@パリです。
     戦争のロボット化推進はたいへんおぞましいことで、このテーマは、大変重要
    であるとは思いますが、笹川財団の主催する催しを支援するような形になるのは、
    いかがなものでしょうか。
     パリでは、昨年、フランスの政治学者でパリ高等社会科学研究院教授ポステル
    =ヴィネイ博士が、笹川財団が極右翼のA級戦犯笹川良一の基金によって作られ
    たこと、しかも日本の財団は<日本財団>と改名したにもかかわらず、パリの財
    団は相変わらず笹川名を上げていることなどで、2年前の日仏交流150周年記念行
    事に仏政府や研究機関が関与しないように呼びかけたところ、パリの笹川財団か
    ら名誉毀損で訴えられましたが、昨年末一審の判決に対して原告の笹川財団は上
    訴を断念したため、この訴訟はポステル=ヴィネイ教授の全面勝訴となりました。
     その過程で、この財団が日本政府の裏で様々に動いていることなどが明らかに
    されました。例えば、前ユネスコ事務総長だった松浦氏が事務総長選に当選する
    ために、アフリカ諸国にお金をばらまいたのは、笹川財団の財力によるものだっ
    たといわれています。
     以下、参考までに、判決時の報告と判決文(抜粋)を貼付けておきますが、財
    団は、世界中でいろいろな研究者や知識人を金によって回収しようとしています。
     小泉政権のときに、イラクへの自衛隊派遣を正当化するために、イラクの民主
    化運動活動家のリカービを招聘して小泉に会わせ、そうした政治的マヌーバーを
    する資金もみな日本財団が出しているのです。(この件については、私たちのグ
    ループ:グローバル・ウォッチ篇の「日本政府よ!嘘をつくな!」(作品社2004
    年)に詳しく記していますので、ご参照ください)
     日本財団は、その中に笹川平和財団、東京財団という二つのシンクタンクを
    持っていて、日本財団の理事長をしていた右翼の作家として名高い曾野綾子はチ
    リのピノチェトを支持したり、日本に逃げてきたペルー前大統領フジモリをかく
    まったことでも知られていますね。東京財団の研究員の佐々木良昭は、リカービ
    を小泉に会わせるために裏工作をした人物で、中東に調査と称してしばしば出か
    けては、この財団の中東政策提言の右翼イデオローグとなっている要注意人物で
    す。財団の研究員の中には、そうした過去や政治意識に乏しい、名のある研究者
    も名を連ねており、表面的にみると、右翼のシンク・タンクとはとても思えない
    のです。特に若い研究者は全くこうした事実さえ知らないのではないかと思われ
    ます。また給料をもらえて特別なことがない限り、いいではないか、と考える研
    究者もいるでしょう。日本財団から助成を受けることを意に介さない人たちも実
    際には多いのですから。しかし、私は日本財団=笹川財団が主催する催し情報を
    流すこと自体、またこの財団から助成を受けること自体、この財団に信用を与え、
    支えることになると思います。

      ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 資料 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    【判決時の報告】

    私たちは勝利しました。
     パリ大審裁判所(日本の地方裁判所に相当)は、日仏財団(自称笹川日仏財団、
    以下FFJDSと略)が私たちの同僚であるカロリーヌ・ポステル=ヴィネーさんを
    相手取って起こした名誉毀損裁判において、当財団のすべての請求を却下しました。
     裁判所は、また、FFJDSに対し、カロリーヌ・ポステルー=ヴィネーさんへ訴
    訟手続き費用と弁護費用5000ユーロを支払うよう命じました。
     裁判所は、フランスにおける名誉毀損の定義に以下のように触れました。
     「1881年7月21日付けの法律は、名誉毀損を、他人あるいは関係団体の名誉や
    評価の損傷の事実の申し立てあるいは責任追求、と定義している。」
     次いで裁判所は、不法行為としての名誉毀損と合法な表現との差異の根拠を次
    のように述べました。
     「名誉毀損の嫌疑は、相手を傷つける意図の下になされた場合に、権利として
    認められる。しかし、個人に対する敵意に無関係で正当な目的のためにしたとい
    うこと、いくつかの必要条件、特に謹厳な調査と慎重な表現に則ったということ
    を証明して誠意性を立証した場合には、その行為の正当性が認められることがある。
     これらの根拠は、問題となる記述の種類とその記述者の地位により、違った仕
    方で尊重される。中傷的な表現の作者が情報提供を職業とするジャーナリストで
    はなく、証言している事柄に自身が巻き込まれている場合は、より過小に評価さ
    れる。その一方で、逆に自身の専門分野において表現する研究者の場合は、その
    限りではない。」
     そして、裁判所は以下のように結論づけています。
     「FFJDSは、当件において、これら4つの根拠が一つも揃っていないと、誤っ
    て主張している。
     アジアを専門とする国際関係の研究指導者が、他の人々に働きかけて、日仏外
    交150周年を記念するシンポジウムの参加者、外務省、各界の著名人およびメデ
    ィアに、当シンポジウムの主要賛助団体が日本の歴史において特に論争の的とな
    っている人物の名を呈した財団であることに注意を促すことは正当なことであり、
    フランスでは一般にあまり知られているとは言えない当財団とその人物について
    情報を提供することが同様に正当であったのと同じである。」
     従って、裁判所は、目的の合法性、個人に対する敵意の不在、謹厳な調査、そ
    して慎重な表現という根拠が揃っていること、その結果「当件に名誉毀損の性格
    はなかった」と考えたのです。
     この判決によって、フランスの法廷は、従って、名誉毀損にあたる犯罪行為は
    なかったことを明瞭に示し、FFJDSの訴追に対しはっきりと刑を宣告しています
    が、このような判決にもかかわらず、当財団は、逆に、裁判所が「カロリーヌ・
    ポステル=ヴィネー氏の主張に名誉毀損の性格があることを認めた」と主張する
    声明を発表しました。これは裁判所の判断を甚だしく歪曲しています。
     FFJDSは、「危機管理コミュニケーション」を専門とするというコンサルタン
    ト事務所CLAIを通して、フランス内外の報道機関にこのまことしやかな声明を大
    量に配布しました。中には、FFJDSから直接電話連絡を受け、判決がFFJDSの「勝
    利」の判決であると知らされたジャーナリストもいます。
     しかし、私たちは、FFJDSのこのような偽情報の企てが、研究者のコミュニテ
    ィーに対する威嚇の企て同様、失敗に終わることを疑うものではありません。
     私たちはパリ大審裁判所第17番法廷の判決を讃えます。判決文全文は追って配
    布します。
     貴重なご支援、誠にありがとうございました。

    2010年9月25日/カロリーヌ・ポステル=ヴィネー支援委員会


      <参考>『週刊金曜日』2011年2月4日号
      笹川財団の名誉毀損提訴――仏政治学者の勝訴確定
     
    http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=585

     ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

    【判決】パリ大審裁判所第17法廷 2010年9月22日の判決より 一部抜粋

    「キャロリーヌ・ポステル=ヴィネは、2008年12月16日付けの電子メールに添付
    された覚書は、以下のような経歴を伝える数多くの文献に基づいて書かれたと主
    張。
    ・1930年代初頭に笹川良一は、拡張政策と満州侵略を掲げて活発な国粋運動を展
    開する極右翼のグループを設立した。
    ・1942年に国粋主義と軍国主義をかかげて衆議院選挙に当選した。
    ・1945年に米国当局により、日本の侵略政策立役者の一人として逮捕され、『平
    和に対する大罪と陰謀』の廉で『A級戦犯』として起訴され、巣鴨刑務所に拘置
    され、三年後に米国の政策が変わったため、裁判なしに釈放された。
    ・笹川は、特に日本のマフィアの支援を受けて、大資産を作り、極右翼の運動に
    活発に関り、資産の一部を投じて慈善・メセナ事業の財団を作った。」

    「従って提出された資料全てについての詳細にわたる検討はしないにしても、被
    告の弁護に法廷に提出された資料から以下が特記される。
    ・笹川良一は1945年12月11日に「戦犯」として逮捕され、同年12月4日付けの起
    訴状には「戦前の最も活発なファシスト組織者の一人」で、「東亜拡張政策の強
    力な運動家であった」、「侵略・国粋主義・反米感情の推進運動における指導的
    な役割、そして現在、民主主義を阻害する組織で活発であることから、逮捕する
    必要がある」と書かれている(被告側から提出された仏訳文‐資料番号59、訳文
    に異議は出されなかった)。
    ・1946年1月19日の規約は「個人としてあるいは組織の一員として、平和に対す
    る大罪を含む罪を問われた大東亜戦争の戦犯を裁判し刑罰を科する権限が裁判所
    にある」と規定している(資料番号71)。
    ・この類別は1945年8月8日のロンドン合意に倣ったもので、その第6条には、平
    和に対する大罪(A級:侵略戦争の指揮・準備・開始あるいは継続)、戦争に対
    する大罪、人道に対する大罪の区別がある。ただし原告はその最終結論で、この
    文書に定義された『平和に対する大罪』のカテゴリーを示す一般の呼称として
    「A級戦犯」が使われるようになったと指摘し、それは多数の資料からも見て取
    れる。
    ・笹川に対する起訴は1947年6月4日のSCAP(連合軍最高司令部)報告書(資
    料番号60)で取り下げられていない(「彼は20年以上にわたって軍事侵略政策、
    排外政策を支持した」)。
    ・マッカーサー将軍の1947年10月28日のノートには、彼について「日本における
    全体主義・侵略政策の発展において、軍部外では最も罪状の甚だしい人物の一人」
    と記し、「彼はA級戦犯容疑者として拘留され、東京国際軍事裁判所で裁かれる
    べきである」と勧告している。
    ・いくつもの書物・記事に、彼は戦犯として投獄された、暴力団と結びつきがあ
    ると書いてある。
    本件の歴史に関する論争において、被告側から論拠として提出された資料全体を
    考慮にいれると、問題の文言の著者達は、「A級戦犯の名」と書くに十分な資料
    を持っており、また、彼らは笹川がこの廉で有罪判決を受けたとは決して書いて
    いないこと、またこの表現は「平和に対する大罪」と同格であり、この人物は通
    常このように形容されていることが特記される。著者達はまた、暴力団との関係
    について比喩的に述べたオーギュスタン・ベルクの文章を、鍵カッコをつけて、
    従って十分な慎重さを持って、引用することできた。」

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