永岡です、大阪での教育への日の丸・君が代強制反対のネットワークのニュースが来ました、主要部分をスキャン・テキスト化して、お送りいたします(少々の誤字脱字はご容赦願います)。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/
もご覧ください。
イベント:
「口元チェック」阻止・戒告処分取り消しをふまえ
すべての「君が代」処分を撤回させよう!5.17集会
■日時 5月17日(土)開会:18:00
■場所 エルおおさか 南5Fホール
●京阪・地下鉄谷町線「天満橋駅」より西へ300m
●京阪・地下鉄堺筋線「北浜駅」より東へ500m
■内容
講演 小谷成美弁護士
(大阪「君が代」処分反対人事委員会・裁判弁護団)
報告 「君が代」不起立・被処分者、
大阪各地での学校現場・市民の取り組み、など
■資料代:500円
■主催:「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる
大阪ネットワーク
共催:グループZAZA、被処分者を支援する各団体
協賛:許すな!『日の丸・君が代』強制 止めよう!安倍教育破壊
全国ネットワーク(仮称・準備会)
大阪「君が代」不起立減給処分取消訴訟口頭弁論のお願い
6月9日(月) 大阪地裁809号法廷(大阪地裁は、地下鉄御堂筋線淀屋橋駅から徒歩10分、各駅の梅田から徒歩15分ほどです)
13:10 辻谷さんの事案、16:00 奥野さんの事案
これは、グループZAZAのブログ、
http://blog.goo.ne.jp/zaza0924
も参照してください。
報告・大阪における2014年卒・入学式の状態
府教委の「口元チェック」通知を事実上撤回させる!
不起立処分の累積加重阻止、山田肇さんの戒告処分取消しをかちとる
2014年4月27日
「日の丸・君が代」強制反対!不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク
全国のみなさん。
大阪府教委の「口元チェック」通知など、執拗な「日の丸・君が代」強制の中でとりくまれた2014年卒・入学式をめぐる闘いは、いくつかの大きな成果をあげることができました。具体的には、(1)府教委の「口元チェック」通知を事実上撤回させたこと、(2)2回目の「君が代」不起立者への累積加重処分を阻止したこと、(3)山田肇さんの戒告処分取消しをかちとったことなどです。
しかし、学校現場での「日の丸・君が代」強制は、職務命令による執拗な起立強制と式場からの排除策動に見られるようにますます激しくなっており、「思想・良心・信教の自由」が踏みにじられる状況が続いています。私たちは今後とも、全国の皆さんのご支援を得ながら、粘り強く闘いを継続していくつもりですので、引き続きご支援をよろしくお願いします。
「口元チェック」通知と職務命令による執拗な起立強制
大阪府教委は、1月14日、教育振興室長通知を出し、府立学校において校長から「式場内にいる教職員全員」に「起立・斉唱」の職務命令を出させました。これは2012年1月17日付教育長通達を根拠とするものです。この通知の中で、昨年9月に続き、不起立・不斉唱について「教頭・事務(部)長」に現認を命じました。また、首席等(「等」には事務主査が含まれる)に現認の補助を命じることができるとしました。いわゆる「口元チェック」通知です。
府立学校の現場では、この職務命令による執拗な起立強制がおこなわれましたφ梯艮は卒業式当日まで、卒業生担任などに再三再四「起立・不起立」の意思表明を迫りました。j1起立する」と明言しない教職員に対しては「呼名を別のものにやらせる」「式場に入れない」「担任が式に出られない理由を自分がクラスの生徒に説明する」と飼喝するなど、「思想・良心・信教の自由」を全く無視した起立強制をおこなったのです。そして、いくつかの学校では「起立しない」可能性がある教職員を式場から一方的に排除しました。そのために、卒業生担任でありながら「式場の体育館人口まで生徒を誘導した後、卒業式終了まで外で待機させられ、式終了後に生徒を迎えに行って、教室でHRをおこなう」という事態まで生じたので�!
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大阪市教委も各校長から職務命令を出させるとともに、不起立した教職員がいても「現認しない」など、徹底して不起立者をゼロにする体制をとりました。
2回目の不起立者への累積加重処分を阻止
このような厳戒態勢の中でも、不起立を含むさまざまな抵抗のとりくみが展開されました。卒業式については、府立学校で6校6名が不起立を「現認」され、3月27日に処分が出されました。
うち2名は2回目の不起立でしたが、いずれも戒告処分でした。昨年の処分においては、2回目の不起立者に減給処分が出されていたことと比べると、今回累積加重処分を阻止したことは大きな意義があります。
処分発令の日には、「日の丸・君が代」強制反対大阪ネットの呼びかけで、府庁別館前において処分抗議、被処分者激励のアクジョンがおこなわれました。
また、入学式においても、府立学校において少なくとも1校1名が不起立を「現認」され、5月
1日に処分発令されようとしています。
懲戒処分差止め訴訟・仮の差し止め請求のとりくみ
このように減給処分という累積加重処分を阻止できたのは、昨年減給処分を受けた奥野さん、辻谷さんが既に減給取消裁判を起こしていることに加え、本年2回目の不起立となった梅原さんが、処分に先立って「懲戒処分差止め訴訟・仮の差し止め請求」を提訴したことが大きな力になったことは間違いありません。
この「懲戒処分差止め訴訟・仮の差止め請求」は、累積加重処分を食い止めるために、あらかじめ「君が代」処分撤回弁護団によって準備されたものです。卒業式での「不起立」の翌日には大阪地裁に提訴し、記者会見もおこなって新聞各紙・テレビなどで報道されました。「仮の差止め請求」は、府教委の言い分をそのまま認めて、(1)府教委が機械的に累積加重処分をするという処分量定基準を持っていないので、梅原さんへの処分が必ず減給以上になるとはいえないこと、(2)処分の重さを「戒告および減給1ヶ月」と「減給2ヶ月以上、停職、免職」とに分けて、梅原さんへの処分は 「戒告および減給1ヶ月」になる可能性が高いから「重大な損害」には当たらないことを理由として棄却されましたが、梅原さんと弁護団は��!
�だちに大阪高裁に即時抗告をおこない、結果として減給以上の処分を阻止することができました。
大阪府人事委員会で山田肇さんの戒告処分取消し裁決
これまでの被処分者のうち11名が大阪府人事委員会、豊中市公平委員会や大阪地裁に処分撤回の訴えをおこしています。この11名はグループZAZAをつくって、さまざまな活動にとりくんできています。
大阪府人事委員会では今年3月に初めての裁決が出されました。この裁決によって、高槻の山田肇さんの戒告処分が取り消されました。高槻市教委が、府教委に上げる処分内申について、事前にも事後にも教育委員会議での議決を経ていなかったという「重大な手続きミス」が理由です。高槻市教委は、この採決後にあわてて市議会議員全員に釈明の文書を出し、「当時の事務手続きについて問題があるという認識はなかった」と自らずさんな処分の実態を認めざるをえませんでした。この通りならば、これまでの高槻市での教職員処分はすべて違法であったという可能性があるということです。
しかし一方では、この裁決は山田さんの再任用合格取消しについては中立を棄却しました。これはきわめて不当です。山田さんは戒告処分を理由として再任用合格を取り消されたのですから、処分自体がなかったことになる以上、再任用されるのが当然だからです。山田さんは裁判の場に闘いを移す意向を表明されています。私たちはこの闘いを引き続き支援していきます。
府教委の「口元チェック」通知を事実上撤回させる
府教委は、3月25日の教育委員会議で、不起立・不斉唱の現認については「各校の状況に応じて、校長・准校長の裁量と責任において実施することとする」と改め、不斉唱と不起立を別々に記載する報告用紙も一本化されました。これは「口元チェック」について事実上撤回したものであり、全国の皆さんから寄せられた8000筆に及ぶ署名の提出、大阪ネットに参加する大阪教育合同労組など組合の交渉、弁護士団体の反対声明など、反対運動が拡がっていった成果に他なりません。
引き続き大阪ネットの活動、人事委・公平委・裁判闘争へのご支援を訴えます
現在、不起立処分や再任用拒否の撤回を求めて、10名15件の人事委・公平委・裁判闘争が展開されています。さらに山田さんの再任用問題での裁判提訴など、提訴・中立準備中のものが数件あり、今年新たに処分された方の人事委中立も予想されます。これらの闘いの勝利のためには、皆さんのご支援が不可欠です。引き続きご支援をお願いします。
また、大阪ネットでは5月17日、処分撤回を求める集会を開催するなど、今後も強制反対、処分撤回のとりくみをすすめていきます。そして、全国の皆さんとともに、安倍や橋下の推し進める教育破壊攻撃に反撃していきたいと考えていきます。大阪ネットのとりくみに対してもご支援いただくとともに、ともに闘っていきましょう。
卒業式での2回目の不起立をめぐって
梅原 聡
今年の卒業式は私にとって大事な意味がありました。一つは、今年の卒業生に中学のときに不起立をし、私の不起立を知って話をしに来てくれたKさんがいたことです。是非、私も彼女たちを同じ卒業式で送り出したいと思ったのです。また、私を支える会の事務局のMさんが、3年の担任であることももう一つの大きな理由でした。彼は校長から起立斉唱を強く迫られていました。校長は卑劣きわまりないやり方で圧力をかけ、結果的には会場での不起立を断念されましたが、共に今の状況を何とか変えたいと考えてきたからです。
今年も校長からは事前に卒業式の国歌斉唱にどのような態度で臨むのかとの確認を受けましたが、「誠意ある態度を示したいと思っています」とだけ答えました。最後までこの答え方で通した結果、起立斉唱の職務命令を前日に文書で手渡されたものの、式場内で卒業式を迎えることができました。私のこの答え方を不審に感じていた校長が、なぜ式場内の役割を認めたのか、謎が残りますが、おかげで無事?に式場内で卒業生のKさんと共に不起立をすることができました。Kさんはこの日、卒業式の前にお父さんと共に君が代の強制への自分の意見を書いたビラを登校してくる生徒連にまいていました。その様子や彼女へのインタビューがテレビで報道され、多くの人が日にしたことは大きな意味があったと思います。式場で��!
�私もさすがに緊張しましたが、Kさん親子のビラまきに勇気づけられ、国歌のときには彼女の姿は直接見えなかったのですが、着席する彼女の動きを空気で感じながら、私も静かに座ることができました。
卒業式以降、事情聴取への弁護士の同席を求め、処分に関することがらについては弁護士を通して連絡するように校長と府教委に要望を出しました。しかし、府教委はこれに全く返事をすることもなく、処分を進めました。弁護士からの要望に返事をするまでは、一切、校長との面談等に応じないとした私に対して、職員室の私の席にやってきた校長は、早口で事情聴取の日時を告げていきました。私が事情聴取を拒否したと言うつもりなのでしょう。その後3月27日付けの「戒告」の処分が決まり、辞令交付の連絡をするために26日には出張に出ている私のところへ何度も電話をかけ、深夜に案で及んで何本ものメールを送りつけてきました。これらを無視していると27日には有給を出して休んでいる私の自宅にやってきて辞令を��!
�ストに投函していったようです。まるでストーカーとしか言いようのない有様でした。
今回の不起立については、「懲戒処分の差止訴訟」を起こしました。これは以前から弁蒲団会議の中で、2回目以上の処分を受けることになる者については有効ではないかと、弁護士の方たちから提案されていたものです。実質的には減給以上の処分をさせないことを勝ち取り、それによって 「同じ職務命令違反を3回繰り返せばクビ!」という職員基本条例の問題点を明らかにできるのではないかというようなねらいがありました。本質的に思想・良心の自由を侵すのですべての処分が無効だという主張とはずれるところもあり、迷いもあったのですが、今できる抵抗は何でもやってみようという気持ちで、提訴に踏み切りました。結果は全面的に却下という残念なものでした。内容も処分者側の言い分をそのまま書いている��!
�うで憤りを感じるようなところも多く、即時抗告もしました。担当の弁護士の皆さんには、時間のない中、睡眠時間を削るような形で訴状の検討など進めていただき、本当に感謝しています。結論が出る前に、府教委が処分を出してしまったので、即時抗告も棄却されてしまいましたが、訴訟を起こしたために「戒告」しか出すことができなかったのだと思います。そういう意味で今回の提訴は不起立の繰り返しによる加重処分はさせないという道筋をはっきりつけたという意味で、重要なものであったと考えています。
これからの入学式や卒業式では、式場から排除されるであろうことが予想されます。これにどう対抗していくのか。また、教科書や教育委員会の改悪など右傾化の進む教育にどう立ち向かっていけばよいのか。難問山積ですが、皆さんと共に、また、保護者や生徒と一緒に考えていきたいと思います。
(「梅原さんを支援する会」ニュース第7号「脱調亭日常〜梅ちゃん ほっつきある記」から)